忘れられた巨人

カズオ・イシグロの小説読みました


この「忘れられた巨人」はファンタジーだって聞いてたから敬遠していたんですが

手を付け始めたら面白かった



キングアーサー没後のイギリス


一見平和だけれども、それはいろんなことを人々がすぐに忘れてしまうという不思議な現象によるところが大きかった

それはどの地域を覆う霧のせいということでした


ある老夫婦が居て、その夫婦は記憶を取り戻すべく、遠く離れた場所にいる息子に会うために長く危険な旅に出ます


道中出くわす事件や人々などなど、老夫婦にとっては決して楽ではない旅


物語の最終章で

「霧にいろいろ奪われなかったら私たちの愛はこの年月をかけてこれほど強くなれていただろうか?」

と夫がいうシーンがあるのですが


忘れてこそに上に基づく愛ってありますね(笑


夫婦とはいえ他人同士、嫉妬や愛情の不均衡など負の感情が混ざり合うものです


あれ?これって愛の物語でしたっけ?

よくわからなくなりました





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たゆたえども沈まず

おはようございます


購入したのは2ヶ月も前のこと

寝る前に読んでいましたが進まず

本日気合いで読了


ゴッホの話


と言うより、ゴッホと弟のテオ、日本人の二人の画商、林と重吉の4人の出会いとそれが紡ぐ物語です


舞台はパリ  日本人の二人はパリで画商として成功するべく、完璧な振る舞いとフランス語、そして何よりも絵画を観る確かな目を養っていました


ゴッホは何をやってもうまくいかず、ひたすら絵を描くことで生きていましたが、弟のテオは画商であり、ゴッホの才能にいち早く気がついた人物でもあります


それでもゴッホは破天荒でテオの世話になるばかり。テオは兄に憤りを感じながらも助け、時には憎み、愛し支えていきます


日本人の画商二人はそんなゴッホ兄弟に

魅力を感じ、人生を絡めていきます


時は絵画の一大変革期

印象派や浮世絵の台頭でパリそのものが

大いに活気付いていました


最後、ゴッホとテオの想いの丈がぶつかり合い、大きな感動に包まれます


映画「ゴッホ最期の手紙」を観て胸を熱くしましたが、この本もまた胸に沁み入る物語でした


ちなみに


たゆたえども沈まず


というのは、パリの標語です

これまでの歴史上、幾度となく攻められ

侵略されてきましたが、そこで大きな揺らぎがあっても、決して沈まなかったパリ


物語の中で、画商がゴッホにセーヌの岸辺で

決して沈まないよう諭すシーンに使われています


ゴッホはついに名作「星月夜」を

描き上げました

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高い窓

レイモンド・チャンドラーの作品


訳は村上春樹さん



フィリップ・マーロウ探偵のシリーズです


お金持ちの未亡人エリザベスからマーロウが依頼されたのは屋敷から盗まれたコイン(相当価値あるものらしい)の奪還


未亡人によればそのコインは息子の嫁が盗んで逃げた  ということになっている


マーロウは息子の嫁リンダの行方を探す


。。。。


ハードボイルドの決定版ではありますが

この物語の真髄はマーロウのことばかもです


何しろ窮地に追い込まれたときや、かなり失礼な言葉を浴びせられた時の切り返しが絶妙


物語の内容は「さもありなん」的な展開ですが、それを退屈とは思わせない重みがあるんですよね


登場人物の中の女性マール

彼女は未亡人の秘書なのですが、不思議な思考回路をしていて、それが嫌味ではなく

物語の清涼飲料水的な役割を果たしてると思います


この本は寝る前に読んでいたのですが

さっぱり進まなかったので、時間を作ってじっくり読みました


けっこうスルスルと進み、最後の謎解きは一気呵成、痛快でした

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小説を読む意味

先日、雑誌の記事でカズオ・イシグロさんのインタビュー記事が掲載されていました


そして彼らしい言い回しで、でもまさにこういうことよねっていう内容でした




文章をいちいち掘り下げると難しくなるので、私なりの理解ですが


小説を読むということはこの世に生きていることを深いレベルで分かち合うこと


これほどぴったりな表現はないかもって思います。誰と分かち合うのか?作者?主人公?


どちらでもいいですが、ひとつの世界を共有して共感したり反発したり、その小説を読むという行為が登場人物あるいは作家さんと深いレベルで繋がり、自分では体験し得ない事象や世界観を体験できる


そういう事が深いレベルでわかち合うことになる?と自己満足でそう思う訳です


。。。。。。。。。。。。


ところで先週末、この「春・うら+ら」は

ブログ開設から満12年を迎えました


相変わらず当日はすっかり忘れておりまして今更ご報告です


このブログを続けていたことによって関わった方々、読者さんとはいつどこでお目にかかっても「深いレベルで分かち合ってる」感でいっぱいになります


そんな皆様に深く感謝して今後ともできる範囲で更新していきたいと思っていますので

拙ブログではありますが、よろしくお願い申し上げます。



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探さない収納

まさに私にうってつけな本に出会いました

 

石黒智子さんの「探さない収納

 

 

パラパラめくって納得の本でした

 

どこに置いても置き場所を変えてもすぐに思い出せるのは多少の個人差はあるにしても40代までで50代に入ると無理。棚を変えただけでも忘れてしまうし、捨てたことを忘れて探し回ることもあります

50代に入ると引き出しなどを仕切りで小分けしないとダメ。しまったのか捨てたのかさえおぼつかない

 

60代になるとどうなるか?

 

探しているうちに忘れます

 

 

そんな書き出しから始まるんですよね〜〜

 

石黒さんは10年かけてゆっくりゆっくりやり直してきたんですって

 

そして あるべきものをあるべきところに置く

 

というのが探さない収納の鉄則ということで玄関で使うものは玄関、台所なら台所と当たり前のようでなかなかきっちり出来ないのがそれ

 

食器は棚にせよ引き出しに納めるにせよいれようと思ったらいくらでも入る

問題は取り出しやすいように収納する

 

いちいち納得したので少しずつ実践してます

 

 

すこーしずつですよ

 

だって石黒さんの言葉はすっきりキッパリで

なんかやらないとダメ人間になりそうで(笑

 

そして石黒さんの言葉で響いたのは

機能性だけを追求するのではなく、デザイン性も気に入ったものを使用するっていうこと

 

そこ大事〜〜

 

キングは整理整頓能力が高いとは思うけど、私が気に入ってるものは実用性が低いって思ってるみたいなんですが、やっぱり好きなデザインじゃないと生活がつまんない

 

本当にゆっくりゆっくり整えます!!!

 

しかし、そんな猶予はあるのか?

 

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ユートピア

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湊かなえさんの新刊です

 

 

動けなかったときもキングは読書三昧、私もつきあってさんざん詠んで

知人からいただいた図書カードで買った新刊

 

湊かなえさんは間違いない!!

 

山本周五郎賞受賞ですって

帯には 善意は悪意よりおそろしい って書いてある心理サスペンスです

 

 

足の不自由な小学生・久美香の存在をきっかけに、母親たちがボランティア基金「クララの翼」を設立。
しかし些細な価値観のズレから連帯が軋みはじめ、やがて不穏な事件が姿を表わす――。

 

簡単にいうとそんな感じなんですが、中心は3人の女性

地方の商店街に古くから続く仏具店の嫁・菜々子と、

夫の転勤がきっかけで社宅住まいをしている妻・光稀、移住してきた陶芸家・すみれ。

 

この3人の価値観が微妙にずれていく様が、あるある感満載で面白かったかな

 

 

しかし、事件らしい事件は起こらず本の最後のパートに入ってようやく事件っぽいことが

起きてくるんですがそこまでがまだるっこ〜〜い

 


美しい海辺の町で、立場の違う3人の女性たちが出会う。舞台は地方都市、いや都市では無かったかな?

3人の女性たちは、それぞれその街にいる背景が違っていて、特に陶芸家のすみれにとっては

そこは理想郷、ほかのふたりにとってはそうではない

 

その夫たちもその街とは積極的に関わっているわけではないように思える

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

 

芸術家たちが集まって住んでいる「芸術村」ではかつて殺人事件があり

犯人はまだ捕まってはいない

 

そんな暗い過去を抱える場所なのだ

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

 

この本のコンセプトは3人の女性たちの心の動きだと思うんです

ほかの殺人事件とかはなんかとってつけたような感じでなじみませんでしたね

 

少女たちの友情もなんか恐ろしくて奇妙

 

湊さんの小説は最後にどんでん返しっていうか、最後にバサッと出てくる感じなので

こんな感じになるんだろうけど、一気に読み倒すにはちょっと焦点ボケでした

 

あ〜文庫になってから買えばよかった

 

なんてケチなこと考えてしまいました〜〜

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恋しくて

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村上春樹さんセレクトの10編のラブストーリーを読みました

 

村上セレクトだけではありません、もちろん翻訳も村上さん

しかも、村上さんがニューヨークタイムズとか雑誌とかを読んで

そこで気になったもののピックアップですか、そんなにメジャーな作家さんのでは

ないです(たぶん、)

 

 

内容は、思春期の恋愛から大人の恋愛までさまざまでしたが

 

正直言って、これのどこに惹かれたんだろう?とか

なぜこれを選んだんだろう?的な私の実力がいまいちなので

読み融けない作品がほとんどでした(苦笑)

 

その中でも、わりと気に入ってるのは「モントリオールの恋人

禁断の恋のしまい方。。。っていう感じです

 

それと「愛し合う二人に代わって」は素直なラブストーリーかな?

 

ジャック・ランダ・ホテル」はプロットが面白かったです

カナダ人のアリス・マンローさんの作品でした。あ、この方、ノーベル賞受賞でした

有名な作家さんが書いてないとか最初に書きましたが撤回

 

それとまあ、最後に村上さんの書下ろし「恋するザムザ」があるのですが

やっぱりこれが一番しっくりくるかな??

ベースがカフカの「変身」なのでこれを読んでいないとなかなか面白くないカモ

 

寝る前にベッドに入ってから読んでいましたが、面白い作品は

寝付けないほど面白く、幾晩もかかった作品はさほどでもないって感じでした

 

それにしても村上さんは英語で読んで、それで興味を持ったとか持たないとか

そういうのわかるんだわ。。。と単純に思いました(笑)

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ナミヤ雑貨店の奇跡

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お正月に読んだ本のレポですが

もともとはこれはキングが入院中に買ったもの

先に彼が読んで面白かった〜って言ってました

 

私は「陸王」もこれも買って先に彼に与えたので、後回しでした

 

 

東野圭吾さんはもはや人気絶頂の小説家さんなのですが

だからこそ、あまり読もうとしなかったかな〜

 

あんまり売れっ子だと敬遠する天邪鬼全開でしたが、なるほど上手いです

ちょっとしたタイムスリップものですから、何でもありで、どこまでも

ストーリーをつなげられるってことですが

 

感動の終盤まで上手につなげていましたよね

 

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3人のこそ泥たちが、逃げ込んだ雑貨屋

ふとしたことから悩み相談の手紙を受け取ることになりました

その回答を交換しているうちに、その雑貨店の役割がわかってきます

 

でも、それは時空を超えた出来事でもありました

 

いくつかのエピソードが展開されるのですが

それが少しずつまとまって、最後には読者をうならせるつながりが。。。

 

これは映画化されて、すごい人気のようでしたが、私は例によって本

私の中でたくさんのイマジネーションが湧いてきました

 

正月の三が日に読み始めたのですが、時間を作っては読み

閉じても次が気になるという状態で、久々の感動

実際は文庫ではなく単行本で読みました

 

これは映画は見ないでおきますが、あとでこっそりキャストチェックするつもり♪

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湯を沸かすほどの熱い愛

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11月の終わりごろに、私の娘ほどの生徒さん(もっと若いカモ)に

最近面白かった本、ある?って尋ねたら、即答

 

湯を沸かすほどの熱い愛」って返ってきました

 

彼女によれば、映画もあったんだそうで、宮沢りえさん主演だったんですって

全然知りませんでした〜(笑

映画を観て感動して本を読んでまたうるうるしたんだそうです

 

たまに若い方のおすすめでも読んでみようかと楽天ブックスから購入するも

2か月も放置していました

 

いやはや3日もあれば読了するほど厚くない本です

 

 

驚くほどいい本でした!!

 

原作のない映画で、本は後から出たようですね

映画の予告編には「この感動、予測不能」ってありましたが

本当にそうでした

 

宮沢りえさんは「お母ちゃん」気の優し過ぎる娘を強くすること

そして家でした夫を戻すこと

閉店していた銭湯を再開すること

娘に「あること」を伝えること

 

などを実行しようとしていました

 

彼女がこの世から消える前までに。。。

 

本はとっても読みやすく臨場感あふれていました

お母ちゃんの行動が小気味よく、スカッとしました

 

どうも映画によれば、家を出たお父ちゃんはオダギリジョーさんなんですね(笑

ほかにもあの回鍋肉のCMの女の子(笑

松坂桃李さんなどけっこう大物が出ていますね

 

本で感動しまくりだったので、DVDを借りて観ようか思案中

キャストを観たら裏切られることがないような気がしちゃって。。

 

薄い本ですからぜひ読んでほしいな

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「陸王」を読んで

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なんでもかんでも喰いつきが悪いほうですが

話題の「陸王」を読破

 

その間、ドラマの陸王は全く見ていません

天邪鬼ではありませんよ、本のほうが面白いに決まってる!!

と思っていたので。

 

でも、テレビの番宣などでチラ見はしましたけどね

それは仕方ないですよね

 

 

池井戸さん、こういったモノづくりの小説はうまいですね

そして感動のラストに持っていくのが、わかっちゃいるけど乗って感動します

 

中身はもはや語るより、周知のことだと思いますのでくどくど書きませんが

私が本で読んだ限りでは、ランシューズに賭ける情熱とか

人情とかではなくて、一番は宮沢さん、社長の意識の変化でした

 

先代から継いで「こはぜ屋」の社長になり時代の変化に伴って

新規事業に取り組むわけですが

最初は、意外に考えが甘々で、世間知らずだなと思っていました

 

またその息子もはっきりしない就職浪人だったわけですが

この社長が世間の荒波と戦って苦悩して

たとえば銀行との付き合い方や、プレゼンの仕方や、実績の作り方など

社長を取り巻く周囲の、善意だけでは無い悪意の人々からももまれて

鍛えられて、真の経営者となったんだな〜って

 

そんなこと思ってました

 

息子だって、父親からというよりは飯山とのかかわりが彼を変えた

 

本当に彼らは周囲に育てられたんだなと。

 

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じつはその後、テレビで総集編と最終回は録画で観ました(笑

なんか、ニューイヤー駅伝の直前でしたしね

けっこう盛り上がりました

 

でも、シューズとしてどうかとかは読んでる時にはまったく考えませんでしたね

 

やはり、こはぜ屋親子の成長記というのが私の読後感でした

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